恋愛依存症の原因
不安が強くて一人でいることに耐えられず、自分にやさしくしてくれる男性があらわれると好意を持ってしまい、交際し、幸せを感じたのもつかのま、その恋愛では相手の男性が、浮気、暴力、うそ、束縛など、さまざまな問題を抱え込み、その苦しさに耐えられなくなってきて、結局、別れてしまう。しかし、一人になるとまたさびしさと不安に苦しむようになり、また誰かを求めてしまう。こんな不毛な恋愛を繰り返している人がいます。恋愛依存症などと呼ばれます。心の中にある不安が本当の原因です。その不安の中身とは、自分は愛する人に見捨てられるのではないか、という不安です。この意識が生まれるのは、幼児期の両親の愛情不足だといわれています。実際に面談してみると、両親との間に葛藤があった事例が多いです。
見捨てられ不安と愛着障害
親からの十分な保護や愛情表現を受け取ることができないと、愛着障害という状態になることがわかっています。愛着障害とは、身近な人との人間関係を信頼にもとづいて構築することができなくなるものです。絶えず、水てられるのではないかと恐れたり、自分は愛されていないのではないかと不安になったり、いつか裏切られるのではないかと疑心暗鬼になります。その結果として、相手に対して、その愛情をまるで試すかのような態度を繰り返すのです。そうすることで相手は、その人との人間関係を負担に感じるようになって、しだいに気持ちが離れていきます。すると、「やっぱり見捨てられた」とさらに人間不信に陥るのです。このような繰り返しのため、良き人間関係を育てることが難しく、友人や恋人にも恵まれません。そのため、少しでも優しくされるとその異性の言いなりになってしまったり、体だけを目的に関係を続けるような相手とずるずると交際したりといった不適切な生き方を続けるのです。
催眠療法で愛着障害を癒す
ヒプノセラピーでは幼児期の自我意識を癒すのにインナーチャイルドセラピーというイメージ療法を用います。それは、確かに効果がありますが、劇的に改善しない人もいます。そのような人は、前世のほうに原因のもとがあります。そもそも幼児期の葛藤といってもその原因になった母親や父親との前世での縁が、本当の意味での原因なのです。そのため私のところでは幼児退行だけを行うことは少ないです。インナーチャイルドを本当の意味で癒すには、前世まで戻って、その原因を探り、魂の存在としての母親、父親と、自分自身との和解を実現する必要があるためです。それができると、現実の人間関係、特に恋愛には、大きな変化をもたらします。多くの事例で本当の意味で安定して幸せな恋愛生活を手に入れることができるのです。