認知行動療法

認知行動療法

心理療法の一種である認知療法と行動療法を一つにすることで完成されたセラピーです

認知行動療法

うつ、不安、無気力、パニック障害、対人恐怖症など、
さまざまなメンタル疾患の治療に取り入れられ、
効果をあげているのが認知行動療法です。


認知行動療法は、前向き思考を説くわけでもなく、
自己肯定をひたすらさせるものでもありません。
人間の弱点や欠陥を、あるがままに認め、人間存在をもっと好意的に受け入れるバランスを回復させるものです。


この療法では患者自身が自分のセラピストとなって、自分を観察します。
自信を持てず「自分はダメだ」と思いこんでいる人はメンタル疾患にかかりやすいのです。


「自分はダメだ」という思い込みは、必ずその通りになってしまう
予言のような働きをもちます。


考え方のパターンを生み出し、これによって自然に「ダメな」方向に導かれて、
結局はダメな結果を招きよせてしまうのです。


この悪循環を日常の行動様式を変えていくことで、考え方のクセを改めていき、
うつ病や広い意味でのメンタル疾患に大きな治療効果をもたらすのです。


自己評価の低い人というのは、何かしなければならない場面でも、
うまくできないとの否定的予測をしてしまうため、結局はそれを避けてしまいます。


行動しないまま同じことを繰り返し、結局は自分の人生の範囲を
ますます狭くしてしまいます。これがかえってストレスを生み、症状は悪化します。


自己観察によって自分の行動のルールを見つけ出し、自己評価について、
もう一度検討することを行い、新しいルールを自分に適用しようと試みます。


低い自己評価の基礎になっている自分に対する否定的な見解を、
まず見つけ出し、これを検討し、新しい価値やルールに変容させるという訓練を行います。


現在、自分で独習できるテキストも一般向けに販売されています。
また精神科医や臨床心理士のカウンセリングでも取り入れられてきています。



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