新型うつの特徴
趣味や遊びは楽しめるのに、職場に来ると具合が悪くなるという非定型うつ病を
「新型うつ」と呼ぶことも多くなってきました。
朝、頭痛と吐き気がひどくてどうしても出勤できいないといった症状が多いです。
そのくせ、休んだ日に友達と出かけたり平然と行うところが周囲の理解を得られません。
非定型うつ病と呼ばれる一群は、気分の浮き沈みが激しく、晴れやかな気持ちで過ごす
こともあれば、何かの拍子に嫌なことを経験するとすぐに気持ちが暗く沈みます。
これは昔からあった症状であり、「新型うつ」と呼ばれだしたのは最近のことです。
几帳面、生真面目な人がかかりやすかった従来のうつ病と比べて、非定型うつ病は、
もともと気が小さくて、対人関係が苦手であったり対人恐怖の傾向がある人がなります。
このタイプはセルフイメージが低いので他人の毀誉褒貶ですぐに落ち込みます。
いつもほめられていると安心しますが、ちょっと批判されたり、傷つく言葉を浴びせられると、
それに過剰に反応してしまうのです。
これは児童のときに甘やかされてばかりで育った人が増えていることが原因の一つとされ、
ほめることと、しつけることのバランスが歪んでいるために「新型うつ」が増えているともいえます。
「新型うつ」は、抗うつ剤ではなかなか改善しません。むしろ認知行動療法などの心理療法、
つまり、カウンセリングやコーチングによってこそ改善します。
それは思考の習慣、ものごとの受け取り方、といった部分を修正していかないと改善しないからです。
認知行動療法のほか、催眠療法なども奏効します。