他者の魂を育てる道とは
アメフト部の不祥事やレスリング界の不祥事をテレビや新聞で目にしますが、これらの問題の本質は、教育者の資質の問題です。そもそも良い教育者とは、教えている生徒や弟子の魂の成長のお手伝いをさせていただいているという自覚のある人間です。生徒を脅したり、支配したり、圧迫するような人間は、教育界にいる資格がありません。これからの世の中においては、ますます、このような他者支配型思考の人間はあぶりだされ、排除されていくことになるでしょう。
魂を育てるお役目とは慈愛を第一とする
「神様からお役目を頂いて、未熟な魂をお育てする」が教育者の心がまえであるべきなのです。未熟な魂こそ、勇気づけ、教え導き、育てるべきなのです。そこには母性的愛情が主になるべきで、父性的な厳しさは最小限である必要があります。吉田松陰の松下村塾から総理大臣が二名も出ています。吉田松陰は、どのような生徒にも、愛と真心を尽くして接しました。その基本は「勇気づけ」と「長所進展」であったのです。受容的、共感的に生徒や弟子に接することが大前提です。それがないまま、生徒の欠点を批判し、負のレッテルを張り、いうことを聞かそうと脅す、最低な教師も多いのです。
他者にダメ出しする人が受け取る報いとは
「天地自然の裁き」という神様が動かれていますから、必ず、因果応報を自分が受け取ることになります。その事例の一つが日大問題でありレスリング、相撲などの問題です。生徒の中には、できの悪い生徒もいるでしょう。しかし、その生徒に勇気づけをしてやり、動機づけをしてやり、できなかったことができるように導くのが本当の教師の任務です。それなのに、脅したり、落第を示唆したり、大事な資格を取得することを断念させるようにしたり、生徒の魂の向上の腰を折るというのは大きな過ちです。「あの生徒はダメ」「この生徒はダメ」とダメ出しばかりしている教師の在り方は、生徒の魂に対してだけではなく、神様にも非礼であるし、その生徒の守護霊様に対しても、大変失礼なことをしているのです。
慈愛なき教育者に訪れる自滅の道
そもそも、脅したり脅迫して命令に従わせるのは、魔界のやり方です。だから、そのような教師には魔が刺すのです。そのような教師は因果応報の法則によってやがて、相応の報いを受け取ることになります。テレビ、マスコミを騒がす事件も、天の教えなのです。教育は、アドラー心理学でいう「勇気づけ」がベースになければ、歪んでしまいます。「勇気づけ」こそが「愛と真心の道」なのです。「勇気づけ」を大原則に、「長所進展」をめざすことが人づくりの基本です。慈愛がない冷酷なやり方の教師は、不善を積んでいるのです。すべての人は魂の向上のために生まれ変わってきます。この世で教える立場に立ったということはその魂の向上をお手伝いするお役目を頂いたことになります。
愛着障害を抱える教師は冷酷になる
だからこそ、教育においては短所を責め立てるよりも「勇気づけ」により、やる気が生じるように導き、「長所進展」を達成することをめざすのです。コーチングスキルや、心理カウンセリング技法は「勇気づけ」「動機づけ」のためにこそあります。それは「愛と真心」を形にするためのスキルなのです。脅しや恫喝、ペナルティなどの方法で教育する時代はもう終わりました。これは「勇気づけ」の正反対です。生徒や子供に対して、脅したり、反省文を書かせたり、ダメだしばかりする人物の多くは愛着障害を抱えています。自分自身の愛着障害を治せないまま教育者になった人たちなのです。自分が親にされたことを、他者にも無意識に行っているのです。