成功哲学

ナポレオン・ヒルの成功哲学は、日本ではジョセフ・マーフィーの思想の次に入ってきた成功哲学といえるかもしれません。ナポレオン・ヒルは、「思考は現実化する」というフレーズを多用して、心の創造活動を説明しました。ナポレオン・ヒルは、チャールズ・ハアネルの「ザ・マスター・キー」という書に感化されて、成功哲学を完成させたといわれています。そして、そのハアネルは、アトキンソンの「引き寄せの法則」を学んでいます。

「引き寄せの法則」を世界に普及させたナポレオン・ヒル

その意味で、「引き寄せの法則」を世に普及させた功労者はウイリアム・アトキンソンではありますが、世界中にこの思想を広めたのは、ナポレオン・ヒルの業績といえるかもしれません。ナポレオン・ヒルが説いていることの中心にあるのは、「思考は現実化する」という真理です。そのことから、いかにして、その思考をよりよく変えていくかを追及していくのです。ナポレオン・ヒルは、私たちに「目標を明確にせよ」といいます。目標を明確にすることで、心の創造エネルギーが活性化していきます。目標を明確化できたら、次にその実現にむけて情熱を燃やせといっています。明確な目標を設定し、その実現を情熱的に望み、熱望することによって引き寄せるためのパワーが生み出されるのです。そして、その実現を決定的にするのが、「できると確信すること」です。

「引き寄せの法則」確信力が目標を現実化させる

ゆるぎない確信があるとき、心の創造パワーは強く働きますので、その目標を実現させていくことができるのです。目標を明確化するためのさまざまな工夫についても書いています。目標といっても人生を通じた大きな目標もあれば、三年、五年、十年単位で達成したい目標もあります。そして、年度単位、月単位の目標もあるのです。このような形で目標を細分化し、大きな目標から小さな目標まで並べ、優先順位を決めて、順次、その実現に情熱を燃やして取り組むように教えています。私たちに、人生のあり方や運命というものは、ただ、流されるものではなく、意志と想念によって自在にデザインすることができ、作り変えていくことができるのだと教えてくれているのです。 ナポレオン・ヒルは「思考は現実化する」という真理を世界中に広めました。ナポレオン・ヒル（1883年-1970年）は、アメリカの成功哲学の祖と呼ばれるまでに世界に知られるようになりました。ナポレオン・ヒルがこの道に進むことになったのは、1908年、新聞記者として鉄鋼王アンドリュー・カーネギーにインタビューをした事がきっかけでした。

20年間で500名以上の成功者を研究し成功哲学を完成

アンドリュー・カーネギーに、「20年間無償で500名以上の成功者の研究をして、成功哲学を体系化してくれないか」と頼まれたのです。それから20年の研究の末、約束の通り1928年に「Think and Grow Rich｣という題名で成功哲学の本を出版しました。ナポレオンヒルのこの著作は「思考は現実化する」として日本でも翻訳出版されています。同署は、全世界では７０００万部を売り上げています。ナポレオンヒルは、その後、ウィルソン大統領の補佐官や、フランクリン・ルーズベルト大統領の顧問官なども務め、87歳まで生きています。ナポレオンヒルのこのような長寿もまた、自身で引き寄せたのでしょう。「巨富を築く13の条件」も有名な著作です。 「引き寄せの法則」を説いたイギリスのジェームズ・アレンの場合は、時代が一世代前であるためか、本人は、富裕にもならず有名にもならないまま死去し、死後になってから聖書につぐロングセラーとして、著書が広まりました。これに対して、ナポレオヒルの場合は、生きているうちにも富裕になり、社会的名声や地位も得ており、思考は現実化するという言葉を生きているうちに証明したといえるでしょう。ナポレオンヒルは、鉄鋼王カーネギーと出会ったことでこの道に進み、世界中の人を福音したわけですが、これもまた神によって仕組まれた出会いであったのかもしれません。人類の霊的進化を促そうとする神々の導きによって、ナポレオン・ヒルやジェームズ・アレンが世に送り出されたのかもしれません。 ナポレオンヒルの「思考は現実化する」という教えは、開運の基本事項です。