精神科疾患の病名は、科学的ではない方法で決められています
精神科疾患の病名というのは、患者さんの状態を診断基準にあてはめて決められています。
しかし、精神科疾患の診断基準は、数年ごとにコロコロ変わるし、
精神科疾患の基準の設定はまったく科学的ではない方法によって取り決められています。
一部の精神科医たちの独断と偏見で決まっているような閉鎖的な形で
その診断基準が策定されていることは多くの精神科医が暴露しています。
こうした精神医学のいい加減さのために、精神科医たちは、精神科疾患の診断を、
「よくわからないがなんとなくこっちのようだから」といった感覚で決定している部分があります。
もちろん典型的な病状というものはありますが、患者さんがいつでも
典型的な精神科疾患の症状を呈するということはなく、
むしろ、ほとんどの患者さんは、よくわからない状態になっています。
そのため、同じ精神科疾患の患者を診察したとしても、ある医師は、うつ病と診断し、
ある医師は双極性障害と診断し、ある医師は適応障害と診断するといったことが日常茶飯事です。
そして、このようなまったく非科学的な精神科疾患の診断の仕方をしているにもかかわらず、
精神科医はすぐに薬物投与をしたがります。安定剤であったり、抗うつ薬であったり、
向精神薬、抗精神薬であったりするのですが、とにかく、薬を処方するのです。
そして、患者が、受診して、主治医に精神科疾患の症状について相談すると、
そのたびに薬が追加されていきます。そうやってやがて
10種類もの精神科疾患の薬を飲むことになる患者も多いです。
精神科医にとって病名とは薬を出すための方便のようところがあります。
妄想を押さえ込む薬を処方したいので患者に統合失調症の診断をつける、
といった形になるのです。
実際には統合失調症の類似症状というのはさまざまな精神科疾患でもみられるため、
安易に統合失調症と決め付けるのは問題です。それなのに、とりあえず、
精神科疾患の薬を処方するためにといって、診断名をつけるのです。
こういうものを「保険病名」などと医師は呼んでいます。
「カルテを作文する」などという医師もいます。きわめて厳密にいえば公文書の偽造になるはずですが、
そもそも精神科疾患の病名の決定法があまりにもいい加減であり、
医師の裁量もかなり認められているので問題視されないのです。
その結果として、精神科疾患の患者は薬漬けになって、精神科医に通院し続けることになります。
精神科疾患そのものはほとんど完治はしませんので、いつまでも具合が悪いのです。
そして、精神科医に通院して、同じ薬を十種類も十数種類も出され、
それを十年も二十年も続けていくのです。
このような姿をさして、かつて、日本医師会の会長であり
政治的にも大いなる影響力を発揮した武見太郎という医師が
「精神科は牧畜産業だ」と発言したことが記録に残されています。
ですから、私たちは精神科医や心療内科医につけられた精神科疾患の病名を
あまり、鵜呑みにはしないほうが良いのです。
精神科疾患の病名は明日にも別の医師によって変えられる可能性もあるのです。
そして、飲んでいる薬についても、ほんとうに今のあなたにそれが必要なものなのかどうか、
もう一度、考えてみることをお薦めします。